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第1ステップの主な目標は、最終目標出力率である390を達成するために、必須な技術と考えられるミラーサイクル適用のための基礎試験を行うことと、プロトタイプエンジン(V型機関)に求められる負荷変動へ対応するために必要となるシーケンシャル過給技術の確立および各種検討・試験などをシリンダ径260mm試験エンジンで行うことである。
この段階での出力率目標は309(べースエンジンの約40%上昇)を達成することである。
この結果およびその過程で得られたノウハウ等を、第2ステップのエンジン製作やプロトタイプエンジンの詳細計画に反映させる。
特にシーケンシャル過給方式については、第2ステップ用試験エンジンが列型エンジンのため、第1ステップ(V型機関)において技術的な確立を行う必要がある。
また、現状の過給機では目標出力の達成は難しいものと考えられるため、圧力比5.5を可能にする高圧力比型過給機を開発する。

 

第2ステップ第1ステージの主な目標は、第1ステップにより得られた知見を基に、プロトタイプエンジンと同じシリンダ径320mmの試験エンジンの製作およびエンジン試験を行い、第1ステージの目標である、出力率309(べースエンジンに比べ約65%上昇、通常の燃焼サイクルおよび1段過給方式での限界と想定される)を実現する。
また、第1ステップでの手法を基に、シリンダ径320mmの試験エンジンに適合するより大型の高圧力比型過給機を製作する。
これらの結果により、第1ステップにより得られた知見の有用性を確認する。

 

第2ステップ第2ステージの主な目標は、最終目標出力である出力率
390を実現するため、第1ステップで確立したミラーサイクル方式を適用することである。
これを実現するためには、圧力比6.5という超高圧過給が必要となるため、従来の1段過給方式では対応不可能となる。
このため、低圧段用過給機と高圧段用過給機を組合わせた2段過給方式を実現するべく、過給システムの開発および試験エンジンの改造を行う。
これらにより、出力率390を実現すると共に、これまでの知見を基に、プロトタイプエンジンの詳細計画図を作成する。

 

 

 

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